【父の日】テレビを大音量で観るお父さんにおすすめ テレビ用ワイヤレススピーカー
久しぶりに実家に帰ったら両親が大音量でテレビを観ていて驚いたことがあります。筆者ももう40代、その両親ともなると多少耳が遠くなるのもしかたありません…。筆者の両親の場合は父の方が聞こえにくいらしく、母がそれに合わせている状態でした。テレビを観る居間では、父がいわゆるお誕生日席、その対面にテレビがあるので、父に音量を合わせると間に座る母の耳には負担が大きかったと思います。マンションやアパートだったら、ご近所にも迷惑になっていたかも知れません。今日はそんな問題を解決してくれる、テレビ用のワイヤレススピーカーを紹介します。
敬老の日や母の日・父の日に家族だからできるプレゼント
筆者の父の場合、補聴器が必要なほどではありませんでしたし、日常会話でも頻繁に聞き返すこともなく、外では父の聴力低下に気がつく人は少なかったと思います。もし気がついたとしても、気を遣ってわざわざその話題には触れないでしょう。長い時間を一緒に過ごす家族なら、そのような変化に気がつく機会も多いですし、「もう年やねぇ」と笑って言うことすらできてしまいます。耳が遠くなったのを助けてくれるプレゼントは、家族だからこそできるプレゼントかも知れません。
スピーカー選びのポイント1:ワイヤレスかどうか
これはもう断然、ワイヤレスがおすすめです。ワイヤレスを選ぶことで値段は高くはなりますが、テレビ用のスピーカーは基本的に手元に置くことになるので、コードがあると邪魔でしかありません。ワイヤレスということは、電池式、または充電式になるので、電池の場合のランニングコストや充電のしやすさがポイントになります。
スピーカー選びのポイント2:テレビ音声の聞き取りやすさ
贈り先の方はどんなテレビ番組が好きですか?ドラマ、バラエティ、ドキュメンタリー、ニュース…いずれの場合も「言葉の聞き取りやすさ」が大切です。テレビ用のスピーカーは「音声をくっきり聴ける」モードが用意されている場合が多く、テレビ用ならではのメリットと言えます。音楽番組が好きな場合はモード切替で高音質を楽しめる機種を選ぶのもいいですね。
スピーカー選びのポイント3:通信方式
最近はスマホの曲を聴くためのBluetoothスピーカーがお店に多数並んでいます。コンパクトサイズでデザインも色々、「どれにしよう!」…と思ってしまいますが、ここで気をつけたいのがレイテンシーと呼ばれる音の遅延です。ひとことで「Bluetooth」と言ってもいくつかの方式があるのですが、標準圧縮方式であるSBCで、220ms遅れて再生されるんです。単純に音楽を聴くだけなら「音」だけなので問題ありませんが、テレビには「映像」がありますよね。テレビを視聴する際、Bluetoothを経由することで、映像より220ms遅れて音が再生されてしまいます。約1/5秒遅れると、かなりの違和感があるので、ちょっと使えるレベルではありません。お父さんはゲームはしないかも知れませんが、音ゲーなんて、とんでもないです。そこで考えられる選択肢が、遅延の少ない「メーカー独自の通信方式」や「低遅延のBluetooth(aptX Low Latencyなど)」となります。(FM電波、赤外線通信もありますが、ノイズや障害物による音切れが発生します。)テレビ用の機能が搭載されたものが多い「メーカー独自の通信方式」がおすすめですが、どうしてもスマホなど他の機種のスピーカーとしても使いたい!ということでしたら、低遅延のBluetoothを選ぶことになるでしょう。
テレビとの接続方法
テレビにはイヤホンジャックとRCA端子があります。イヤホン端子につなげばスピーカーからのみ、RCA端子につなげれば、テレビとスピーカー両方から音が出ます。画面とは違う方向からのみ音がするのは違和感を感じると思うので、RCA端子につなげて両方から音を出し、聴力が弱い方の近くに、補助音源としてスピーカーを配置する、という使い方が一般的です。テレビにRCA端子がついていない場合や、付属のケーブルがイヤホン端子用しかない場合は、テレビ側でイヤホン端子とテレビのスピーカー両方から音を出す設定をします。
筆者おすすめの機種をいくつかピックアップしてみました。
みみ楽シリーズテレビ用ワイヤレススピーカー JVC SP-A850
- ¥19,807(参考価格)
- JVCKenwood
生活防水・「はっきり音声」搭載・充電も簡単
人の声が聞き取りやすい「はっきり音声」機能を搭載、シンプルで文字が大きめの操作パネルやツマミに、年配の方への配慮が感じられます。生活防水仕様なので、お父さんが酔っ払ってうっかり焼酎をこぼしちゃっても大丈夫!(浴室では使えません)充電も送信機を兼ねたドックにポンと置くだけの簡単仕様です。写真のブラック(B)の他に、ホワイト(W)もあります。
テレビ用手元スピーカー SP-TV24WA
- ¥22,500(参考価格)
- TDK
スリムで置き場所を選ばず、操作パネルがシンプル
こちらもテレビ用に「くっきり音声」を搭載。操作パネルにはボリュームと電源スイッチ(モード切替兼用)しかありません。スピーカー部分の電源は電池とACアダプタの2WAY仕様となっていますが…電池は消耗が早いようなので、テレビとの間は「ワイヤレス」ですが、電源はコンセントからとるようになるでしょう。スピーカーが必要な方の定位置の近くにちょうどいいコンセントがあれば、選択肢に入るのではないでしょうか。ツマミ部分を除くと奥行3cmとスリムなのも特徴です。
お手元テレビスピーカー SP-TV24WA
- ¥19,880(税抜き)
- SONY
リモコンもすっきり一つに、騒音を聞き分けてテレビ音声くっきり
ソニーのテレビ用ワイヤレススピーカーはリモコン機能付き。もちろんソニー以外の主要メーカー(ソニー・パナソニック・シャープ・東芝・日立・三菱・パイオニア・LG)のテレビにも対応しています。テレビを聞き取りやすいように近くにワイヤレススピーカーを置くことを考えれば、それにリモコンもついていればすっきり、便利ですよね。リモコン機能では赤外線通信を使いますが、背面が広角180°発光となっているので、リモコンを使う時にスピーカーを持ち上げたり向きを変える必要はほぼありません。他のテレビ用機種に見られる、音声を聞き取りやすくする機能(ボイスズーム)に加え、周囲の騒音をマイクで拾い、それに合わせて自動的にボリュームを調整する「おまかせ音量」機能まであって、「テレビ用」として、至れり尽くせりです。こちらも充電は送信機を兼ねたドックに置くだけです。
ちなみにソニーストアには「リモートコマンダー」なる、(名前が妙にかっこいい)スピーカー付きリモコンもあります。リモコン付きスピーカーとの一番の違いは、赤外線通信である点です。そのため障害物があると通信が途切れてしまいます。ただ、テレビのスピーカーと併用する場合、突然無音になるわけではありませんので、たまに途切れるだけならコンパクトな方がいい、という方はこちらで十分なのかも知れません。スピーカー側は電池またはAC電源が使えます。電池で使用する場合の連続使用可能時間は30時間ですので、テレビ好きの方は電池消費が早いと感じるでしょう…。
ワイヤレスTV用スピーカー 送信機セット LBT-SPP20TV
- ¥7,538(税込)
- ELECOM
Bluetooth のテレビ用ワイヤレスならこれ一択?
前述の通り、Bluetoothのテレビ用スピーカーを選ぶ場合、音の遅延が少ない機種を選ぶ必要がありますが、これがかなり選択肢が少なく、テレビ用ともなると、筆者が探した限りでは、ELECOMのこの機種しか見つかりませんでした。手のひらサイズでコロンとしたデザインです。テレビ用なのになんでUSB充電?と思いますが…まぁ、それぐらいはアダプタをつけるだけなのでいいかなぁ…。この製品で採用されている「Delay-less Wireless方式」での音の遅延は80ms。これは「遅れ」とまでは感じないけど、ちょっとエコーがかかったように聞こえるくらいの微妙な値なので、気になる人には気になるようです。手頃な価格ですので、購入してみて気になる場合はスマホ用として使えばいいか、くらいの気持ちで購入された方がいいかも知れません。正直Bluetoothのテレビ用スピーカーはまだ自信を持って「これがおすすめ!」と言える製品に出会えていません…。おすすめを見つけたら、この記事を更新しようと思います。
いくつかのワイヤレススピーカーを紹介しましたが、実は筆者の実家で現在使っているスピーカーはワイヤレスではありません。母が知人の家で卓上でテレビ用スピーカーを使っているのを見て、便利そうだったから、と購入したものです。近くにいればワイヤレスをプレゼントできたのに…と、複雑な気持ちです。かといって、今使っているスピーカーがまだ使えるのに、ワイヤレスをプレゼントすると、「もったいない」と怒られるのがわかっているので、あらためてプレゼントもできず… みなさんはぜひ、後悔のないスピーカーを選んで、みんなで楽しくテレビを囲んでください!