何気ない空の写真を撮りたくなる本

ロマンチスト, 1,001~3,000円, お見舞い,

この本は「天候や季節を表す豊かな日本語を300点余の写真とともにまとめたフォトミュージアム」(「BOOK」データベースより)。 素敵な写真とともに、雲の名前など、その様子を表す言葉が紹介されています。普段何気なく眺めている雲の名前や時々見かける変わった様子の空の名前を知ると、もっともっと毎日が楽しくなりますよ。1992年に光琳社出版から出版された本の新装版ですが、新装版と言っても1999年と、結構以前の本です。

角川書店 「空の名前」 高橋健司

  • ¥2,700(税込)

ロマンチストの彼への贈り物やお見舞いに

空を眺めるのが好きなロマンチストの彼や、季節の移ろいを大切にする年配の方への贈り物におすすめです。この本を贈ったあとに、変わった雲を見つけたら写真を送りあったりするのも素敵ですね。人を癒す力のある写真と、読み物としてのエッセンスもあるので、親しい方のお見舞いに持って行っても喜ばれそうです。

専門用語ナシ、で読みやすい

この本は「雲の章」「水の章」「氷の章」「光の章」「風の章」「季節の章」に分かれていて、どんな天気の日もちゃんと「空の名前」がわかるしくみになっています。難しい説明や専門的な言葉は使われておらず、わかりやすい一方で、古典文学や歳時記、方言で使われる「季節の言葉」も一緒に紹介されているので、筆者の場合、自分の中の世界が広がる感覚がありました。ところどころに「インディアンサマー」とか「ブロッケンの妖怪」といった、季節を表す海外の言葉も紹介されているのも、日本の命名感覚とのギャップを感じられて楽しい一冊です。

写真集、ではありません

表紙写真ではわかりませんが、この本は200ページ近くあります。本の厚さだけ見ると、写真集というより、読み物です。本が苦手な方は拒否反応を示すページ数かも知れません。内容がわからない本を贈るのはちょっと…という方は、お近くの図書館で内容を確認されてはいかがでしょうか。(最近の本ではないので本屋さんでは見つからないかも知れません。)最近は図書館もインターネットで蔵書の確認や予約ができたりするので、便利です。

著者の高橋健司さんについて

1946年京都府宇治市生まれ。(財)日本気象協会勤務の後、自身で設立した(有)空色通信の代表、(社)日本写真家協会会員・日本自然科学写真協会評議員をなさっています。「空の名前」の他にも、自然の移ろいを切り取った写真とあたたかいエッセイの著書が多数あります。

同シリーズの本も気になる

同シリーズの「 宙(そら)の名前」や「色の名前」も気になるところ。天体観測が趣味の方なら「宙(そら)の名前」の方が喜ばれるのかも知れませんね。筆者のように「海外旅行より先に国内の素敵なところを巡りたい」という感覚の持ち主の方は、まずは日常に発見をもたらす、この「空の名前」をおすすめします。


筆者は高校生の時、この本を書店で探したことがあります。友達に「ロマンチストな彼」に贈るプレゼントに何がいいか相談された時のこと。雑誌で見かけたこの本を思い出しておすすめしました。友達も乗り気になってくれて、一緒に本屋で探したのですが…今のように大型書店もインターネットも普及してない頃だったので、見つけることができませんでした。ちょっと前にふと思い立ってAmazonで探したら、すぐ見つかりました!