桃の節句にお人形を飾るのは大変なので
年が明けて、雛人形、五月人形のCMを見かけるようになりました。もう?と思いますが、ひな祭りまで2か月を切っています。 安い買い物ではないので色々見て選ぶことを考えると、決して早すぎではないのかも知れません。写真は筆者の母が骨董品店で購入した掛け軸です。写真がピンボケで分かりづらいですが、お雛様や三人官女、五人囃子などが生き生きと描かれていてとても素敵です。
- ¥10,000~¥20,000くらいのものが多い
桃の節句のお祝いに。また、日本には「室礼(しつらい)」という言葉があります。平安時代に晴れの儀式に室内を装飾していたことに由来するのですが、今では季節に合わせて玄関や棚に物や花などを飾って、心豊かに過ごすことを指します。素敵な掛け軸に出会う機会があれば、特に女の子がいなくても、室礼として飾っても素敵だと思います。
ひな人形はとにかく出したりしまったりが大変です。「しまうのが遅れるとお嫁に行き遅れる」とも言われますが、これってきっと娘を持つ親にとってはプレッシャーですよね。筆者の実家には七段飾りがありましたが、これを飾るのがひと苦労な上に、お道具が壊れたり、お人形の髪が乱れて落ち武者状態でした…。今はさらに住宅事情も色々あるので、七段飾りを購入する方が珍しいようです。お殿様とお姫様が対になった親王飾り、見かけても三段飾りでしょうか。台座に収納できる「収納飾り」なるものもあって、色々工夫されていますが、さらに収納時にスペースを取らないのが、「掛け軸」です。
初節句を迎える時に雛人形、五月人形を誰が買うかというと、しきたり上は雛人形は嫁入り道具として、母親方の祖父母が、五月人形は家を継ぐ子の誕生を祝って父親型の祖父母、という考えと、様子うかがいでやはり母親方、という考え、両方あるそうです。しかし実際のところはそんなしきたりにこだわらず、両家の親と子どもで話し合って決めるケースが多いようですね。あらかじめ話し合わないと「雛人形二つ!」とか「鯉のぼり二つ!」なんてことになると…悲惨です。
一応掛け軸を探した結果にリンクしましたが、ディスプレイによってかなり色合いが違って見えます。微妙な色合いまで確認したい方は、お近くの掛け軸屋さんで探されるのをおすすめします。
お雛様の掛け軸を探すと、立ち雛が多いことに気が付きました。雛人形といえば、お行儀よく座っているイメージですが、最初に生まれた雛人形は立ち雛だったのだとか。最近は立ち雛の人気が上がっているそうですが、やはりコンパクトな立ち雛が最近の住宅事情にマッチしているからなのでしょう。掛け軸の場合は、せっかく収納スペースを気にしなくて良いのだから、段飾りが描かれたものがおすすめです。華やかで楽しそうだから、というのもありますが、筆者がおすすめする一番の理由は、「たのしいひな祭り」を歌いながら、「これが三人官女だよ」と教えてあげられるからです。保育園や幼稚園では七段飾りを飾ってたりもしますが、もし「たのしいひな祭り」の登場人物がわからないまま自分の子供が大人になるとしたら、少しさみしい気がします。
今日は「室礼」について少し触れましたが、筆者はこの言葉を母に教えてもらいました。季節を感じて過ごしたいと思ったら、自然と「和」に近づく気がします。筆者が子どもが産まれてから、今までより季節の行事を意識するようになったのは、節句の影響が大きいかも知れません。